2008年12月3日水曜日

有楽町ガード下

記述日時:2005年10月28日16:14

仕事仲間の先輩と丸の内オアゾ内の丸善ブックストアをスクロールした。

仕事の関係で僕等はときどき現在の傾向を知るために大型書店を上から下までチェックする。とても疲れる作業だけど、大型書店は子供にとってのキディランドのように楽しい空間でもある。

いままでは八重洲ブックセンターや紀伊国屋本店でやってたけど、ここの丸善はイイかも。フロアがきれいで広いし、途中で休めるカフェがあるのもグッド。あと場所柄か品揃えがどちらかというと“男性向け”なのも好都合だ。大型書店の1Fは大抵女性向けの雑誌が大半を占めるのだけれども、ここはビジネス・政治書がどーんと並んでいる。

途中休憩を挟んで店を出たときには、先輩は紙袋いっぱいの本を抱えていた。旅行用のカートで神田を回ったときもあるそうだ。僕は読みかけの本が十冊ほど溜まってるので今日は買わないでおいた。店を出ると東京駅はすでに家路につく会社員で混み始めていた。僕らは有楽町までマツケンはゲイじゃなかったのか、また偽装結婚じゃないのか?」などとどうでもいい話をしながら線路沿いを歩き、ガード下の焼鳥屋で一杯やることにした。

有楽町ガード下の焼鳥屋というと有名だけど、実はそれほど店の数は多くない。本当にガードの下にあるのは2軒だけだ。すでに店はサラリーマンでいっぱいだったが、通路に張り出した補助席のようなところが丁度開いたので、そこで焼鳥ともつ煮込みを肴にビールを飲み出した。だんだん寒くなってきたとはいえ、こういう所で飲むにはまだまだいい季節だ。

ここで飲んでいると面白いことがある。ときどきフラッシュの光で顔を上げると、見知らぬ人が自分にカメラを向けているのだ。最初は少し居心地が悪いが、すぐに自分が“観光客向けの東京の風景”の一部であることに慣れてしまった。どうやらここは日本人、外国人を問わずフォトジェニックなスポットのようだ。時折観光客丸出しの太った白人の団体が物珍しそうに覗き込みながら、それでいて失礼にならないようにか微妙な歩行速度でガード下を過ぎていく。先輩の話だとここは外国人旅行者向けのオプショナル・ナイト・ツアーのコースに入っているそうだ。ナイト・サファリのシマウマじゃ無いんだぞ、と一瞬思ったが、考えてみれば自分だって外国のマーケットでカメラをぶら下げてうろついているよな。逆にそんな時地元民にどう思われているかが分かってよかった。誰も大して気にしちゃいなかったんだね。

こんな風に見知らぬ誰かのアルバムの一部になりながら酒を飲むのも悪くないね。

0 件のコメント: